富士山の歩き方

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初めて富士登山に挑戦する方のために、失敗しない歩き方をご案内。

1.渋滞知らずの登山バスで5合目へ

富士登山の起点となるとざんぐちへのアクセスは、登山シーズン限定運行の「登山バス」が断然有利。山梨県側の富士スバルラインと静岡県側の富士山スカイラインでは渋滞時にはマイカーよりも登山バスの運行が優先される。またマイカーの場合、規制期間中は指定駐車場でシャトルバスに乗り換えなければならない。主要駅発着の登山バスならストレスなしで登山口に到着する。

2.高度順応が成功の鍵

登山口となる5合目は御殿場口で標高1440m、富士宮口で標高2,400m。登山者の多くはここまで乗り物を使って移動してくるので、登山口に着いたときはまだ体が高度に馴染んでいない。早く山頂に向かいたい気持ちを抑えて、体を高度に順応させるために登山口では30分以上過ごしてから出発するように。簡単なストレッチや準備体操をするだけでも効果がある。

3.ゆっくりが基本

富士登山の基本は、ゆっくり歩くこと。仲間と会話が楽しめるくらいのスピードが理想だ。しかしここで注意したいポイントは、「休憩をとり過ぎない」こと。息が上がらない程度のゆっくりしたスピードで、そのペースを45分から60分くらい続けて歩いてみよう。休憩はできれば15分以内にすませて、どっしり休み過ぎないのが登山のコツだ。

4.こまめに水分補給を

山歩きは長時間の有酸素運動で、自分が思っている以上に汗をかいているものだ。体の中の水分が不足すると軽度の脱水症状となってしまうため、休憩のたびにこまめに水分を補給したい。富士登山では、水は最低でも1リットル以上持つことが目安。半分は水、半分はスポーツドリンクなどにして味を変えておくと、飽きずに水分補給ができる。

5.登山道を外さない

富士山ハルートごとに登山道や道標が整備されているので、道間違いという心配は少ない。一方で、登山者が集中して渋滞が起こりやすいのも富士山ならでは。人を追い抜くときや上りと下りが入れ違うときなど、登山道から外れると浮石が多く転倒の危険があるだけでなく、落石など他の登山者の迷惑になる可能性もある。

6.悪天候のときはむりをしない

富士山頂の平均気温は、真夏でも5度前後。風が強いとさらに体感気温は寒く感じられる。富士登山シーズンは真夏とはいえ、富士山は別世界であることを覚えておきたい。標高が高い場所では当然気温が低く、雨や強風のなか、無理に登山を続けると危険な場合もある。不安な時は山小屋に避難する、または下山するなど、早めの判断も必要だ。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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富士山に登るには何を揃えればいいの?
ここでは初めて富士山を目指す人のために、
富士登山に必要な装備やウェアを開設。道具や服装選びから登山はスタート!

これだけは揃えよう!

登山靴 ミドルカットの軽量タイプで

もっとも重要な装備のひとつが靴。長時間の歩行に耐えられる丈夫なトレッキングブーツを選びたい。山頂付近は岩場になるので、ソールがしっかりした靴のほうが歩きやすい。急な天候の変化に対応できる防水性のあるタイプだとより安心。

ザック 疲れにくい登山用のものを

富士登山に必要なザックの大きさは、25~35リットルが目安。ショルダーハーネスやウエストベルトなどを調整できる登山用のものなら、自分の体にフィットさせて背負うことができるので疲れにくい。雨に備えてザックカバーも用意しよう。

雨具 富士山にはセパレートタイプが必須

晴れていても必ず携帯したいのがレインウェアだ。上着とパンツの上下別々に着用できるセパレートタイプのものが、動きやすくてベスト。登山は風が強いので、ポンチョや100円雨具などでは心許ない。上着は風除けとしても使える。

アンダーウェア 登山専用の下着で快適登山

日中は汗をかくほど暑いが、標高が高くなるにつれ気温が下がる富士登山。かいた汗がなかなか乾かないと体が冷えてしまう。この冷えを防ぐには、肌に一番近いアンダーウェアを吸水速乾性素材やウール素材のものに。

ヘッドランプ ご来光登山には必携

ご来光を目指して真っ暗な中を歩き続ける富士登山ならではの必須アイテムがヘッドランプ。明かりを頭に装着することで両手が空き、安全に歩くことができる。LEDタイプなら軽量で電池の持ちもいい。日帰りの予定でも必ず携行したい。

帽子と手袋 日射病・低体温症の対策に

怪我防止、防寒のためにグローブを1枚用意しよう。また日中の炎天下を歩く場合には、ツバの大きな帽子やキャップなどをかぶって日射病の予防を。富士登山は気温の差が大きいので、暑さと寒さの両方の対策が必要になる。

防寒具 麓と山頂の温度差は約20度

山小屋に宿泊する場合、山頂でご来光を待つ場合に欠かせないのが防寒具。薄手のダウンジャケットやフリース、セーターなどの防寒具を忘れずに持っていこう。

 

あると役立つグッズ

アウトドア腕時計

コンパスや高度計、気圧計などの機能を搭載した腕時計があると便利。アウトドア腕時計は防水対応なので、雨の中の登山でも安心して装着できる。

ストック 膝痛を軽減してくれるお助けギア

疲労を軽減し、さらに腰や膝への負担を少なくしてくれる強い味方。伸縮するタイプの登山用ストックは上り下りで長さの調整ができ、持ち運びにも便利。

マスク・サングラス

須走ルート、御殿場ルートの下りは砂の中を下っていくため、砂埃が気になる人はマスクが必要。日中の強い日差しから目を守るサングラスもあると安心。

 

持ち物チェックリスト

必ず用意するもの

□登山靴
□ザック
□水筒(水は1リットル以上)
□レインウェア
□防寒具
□ヘッドランプ
□帽子・手袋
□アンダーウェア
□携行食
□手ぬぐい・スポーツタオル
□地図
□トイレ用の小銭(100円玉)
□ゴミ袋
□マスク

あると便利なもの

□腕時計
□携帯電話
□カメラ
□登山用ストック
□スパッツ
□携帯酸素
□日焼け止め
□サングラス

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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ご来光
富士山といえばご来光という人も多いはず。富士山から雲海の上に登る日の出を拝むのは、荘厳な雰囲気に身を清める思いがします。毎年ご来光を拝みに来る人も少なくありません。登山時期によって、御来光の時間が異なります。7月初旬~中旬は 4:30分頃です。山小屋でご確認ください。
山 小 屋
五合目に山小屋もありますが、副食など余分にお持ち下さい。特に飲料水は必ずお持ち下さい。また5合目から上に登るにつれて、価格も上昇します。就寝時は他のお客様と相部屋となります。ルールに従って他のお客様の迷惑にならないようお願いいたします。
歩 き 方
バスで5合目まで上がることにより、身体は気圧の急激な変化にまだ対応しきれていません。最初はゆっくり登りましょう。歩幅を小さくゆっくりと細かく歩くことが基本です。大きな一歩で歩く方は、すぐに疲れます。
気  候
夕方など、急激に天候が悪くなります。時には急な雷や強風が吹く場合があります。山小屋の方の判断に従い、無理な行動は控えましょう。
高 山 病
標高3000mを越えたあたり(慣れない方は五合目でも起こります)から、登山中に頭痛・寒気・吐き気・めまいなどの症状がでたら、すぐに登山を止めてしばらく休憩して下さい。(少し下ると症状が緩和される場合があります)それでも改善しない場合は、下山するようにして下さい。無理をして続けると、命に関わる場合もあります。登山中は常に深呼吸を意識的に心がけましょう。酸素ボンベは、高山病になる前に使用してください。高山病になってからだと効果が発揮されません。高山病対策には十分な睡眠、お酒を控える、十分な水分補給、無理な登山ペースにならない。などを心がけください。
下  山
すべりやすい登山道なので膝に負担がかかり、怪我などしやすくなります。落石を起こさないように、小さい歩幅でゆっくりと歩いて下さい。ストックなどを使い、膝への負担が減らしましょう。下山道が二手に分かれます。方向指示看板に注意してください。間違って須走登山口に降りてしまうと、帰りのバスに乗れなくなり、実費でお帰り頂く事になります。必ずお間違えの無いようにご注意して下さい。
水   
富士山の小屋には水道がありません。すべて下から運び上げています。大変貴重です。飲食以外の水は、全て雨水をろ過して利用しています。
携帯電話
年々感度は良くなっていますが、場所によっては圏外です。

※上記は一般的なご案内です。他の必要な情報はお客様各自でお調べください。

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